【MTUM】モメンタム・ファクターETF ~今の流行り、なーんだ?~【ZATTOMee!】
どうも。(。・ω・。)
ひーくんです。
今回はETF(上場投資信託)の1種である「iシェアーズ・MSCI米国モメンタム・ファクターETF($MTUM)」の紹介記事です。
あまり聞く名前ではないかと思いますが、一体どんなETFなんでしょうか?
それでは早速見ていきましょう!
iシェアーズ・MSCI米国モメンタム・ファクターETF($MTUM)とは?
「モメンタム(momentum、相場の勢いや方向感)」の名を冠しているとおり、「米国株式のモメンタム」に沿って投資を行うETFです。
(僕はこの記事を見るまで知りませんでした...。^^;)
このETFを購入してリターンを求めるのはもちろんですが、現在のトレンドの確認、自分のポジションの見直しなどにも活用できるのではないでしょうか。
モメンタムに投資するメリットは?
そもそもなぜモメンタムETFへの投資を検討するのかですが、個人的には次の2つの観点から注目しています。
- 「短期間でのリターン」が期待できる(vs 株価指数)
- 「トレンド」に沿った投資ができる
1. については、これまでの研究の結果から、株価の動きは完全なランダムウォークではなく、短期では『モメンタム』が存在し、長期では『平均への回帰』が認められる、ということが報告されています。
→短期的にモメンタムが認められる銘柄に乗り、その銘柄のモメンタムが失われたら、波乗りのように次のモメンタム銘柄に乗って、と繰り返せば、市場平均を上回れる可能性があるということです。
2. については、自身でなかなか判断するのが難しいトレンドを、ファンドが判断して投資してくれる、という省エネ投資ができることが強みですね。(旬が大切なのでタイミングなどもシビアになりますし…。)
また意外なことに、MTUMは今までのところ、市場平均(S&P500)を上回っています。
実はすごいんです、モメンタム。
なんかフワッとした言葉に聞こえますが、しっかりと基づいて投資すればリターンを得ることができるんです!
モメンタム投資って本当に高リターンなの?
昨今の米国株式投資では、「S&P500に投資すべき!」「全世界株式だ!」などの議論がいたるところで生じています。僕は「米国株式派」なのでどちらでもいいと思っていますが。
そんな中で、「モメンタム投資」ってなんか心配なんだけど大丈夫なの?という声もあるでしょう。
そこで今回はこちらの論文を簡単に紹介しようと思います。
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https://www.jstage.jst.go.jp/article/tjsai/33/4/33_E-HB3/_pdf
(海野一則, et al. "株式市場のモメンタム効果再現モデル." 人工知能学会論文誌 33.4 (2018): E-HB3_1.)
従来の論文でも、「モメンタム投資」によるリターンはインデックスよりも大きくなると報告されていましたが、これは都合の良いデータの組み合わせによって有意差を得ているに過ぎない、などの異議も唱えられているのが現状です。
しかしこちらの論文では、ランダムウォークなども加味した外部因子モデルを作成し、その環境下でのパフォーマンスを評価しています。
ちなみに、モメンタム投資の戦略としては、簡単に言うと、
「新高値をとった回数が多く、新安値をとっていない銘柄を保有する」
といういたってシンプルなものです。
(これによって個別銘柄のパフォーマンスを簡易に、かつ短期間で判断できるようにしているようですね。面白い!)
そのような条件のもと、擬似株式市場で「モメンタム投資」のパフォーマンスを評価したのが下図です。
ご覧のとおり、「モメンタム投資」が単純なインデックスよりも高いリターン(資産倍率)となっていることがわかります。
どうですか?意外とすごいでしょう、モメンタム投資。
ただここですぐに「よっしゃモメンタムや!」となるのはやめましょう!
こちらの結果はあくまでシュミレーションなので、実際の市場とはどうしても異なる点が出てきます。特に以下の点が注意点ですね。
- S&Pは2016年までに残っていた391銘柄なので生存者バイアスがある。
- モメンタムの評価が正しいものかはまだ検証が必要。
- めまぐるしく変わるトレンドを間違えることなく捉え続けることは不可能。
これらのことを理解して、よく調べてみましょう!
実際どんなETFなの?
それでは「iシェアーズ・MSCI米国モメンタム・ファクターETF($MTUM)」の特徴を見ていきましょう!
構成銘柄は定期的に組み替えられていますが、現在は「金融セクター」が一番大きなシェアとなっています。
インフレなどによる金利上昇などが注視されており、金利上昇に備えてシクリカル銘柄に切り替えたのでは、と考えています。
☑ Management Fee:0.15%
☑ Benchmark Index:MSCI USA Momentum SR Variant Index
☑ Return(Annual):29.69%(2020年)
→年単位で見ても、非常に高いリターンを持っています。
※単年で見るとマイナスの年もありますが、S&P500だって年率マイナスの年はいくらでもありますので、そこまで気にしなくてもいいと思います。
ただし、モメンタムが効かない相場もある、ということは留意しておきましょう。
組み入れ銘柄(2021.5.28)
→こうやってみるとモメンタムETFとはいえ、結局は米国の大手によってますね。(最上位はTSLAです。さすが。)
その中でも直近の市場の動きに沿って組み替えていくので、よりよいパフォーマンスを目指せる、といったところでしょうか。
(SNSの「$SNAP」「$PINS」などが入っているの、個人的には大好きです)
金融やSNSはこちらの記事にもまとめていますので参考にしてください。
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hideson-gifufufu.hatenablog.com
hideson-gifufufu.hatenablog.com
評価額
→モメンタムに注目して投資しているため、長期で見るとコロナショックはうまく取られられているように思います。^^
2021年の大転換がどのような運用実績になるのか楽しみです。♪
トピックス
☑ ETFの銘柄組換えが実施されました。
→米国市場のモメンタムが「ハイテク → バリュー」へ移行したことを受けてかと思います。
(足元のハイテクの回復をみると、やや遅い気もしますが、今後のアフターコロナ市場を見据えての変更でしょうか。)
→上記のとおり、IT関連(ハイテク)の比率が大きく下がり、金融銘柄の比率が大きく増えています。
【構成セクター比率 】
まとめ
それでは今回の記事をまとめます!
以上です!
このETF、面白いですね。
投資信託にもいろいろあるんだなと。
それではまた。