【INPX】Inpixon ~建物の分析から防衛まで~【ZATTOMee!】
どうも(。・ω・。)
ひーくんです。
今回の企業分析は、インドアデータ企業である
「Inpixon($INPX)」です!
それではさっそく始めましょう!^^
Inpixonってどんな会社?
◆屋内データの収集、解釈などを担うインドアインテリジェンス企業。
◆屋内位置データプラットフォームは、IoT、サードパーティ製、独自のセンサーからの多様なデータを取り込み、Wi-Fi、Bluetoothデバイスを検出して位置を特定します。
◆高性能なデータ分析エンジン、特許取得済みのアルゴリズム、高度なマッピング技術と組み合わせることで、さまざまな業界でインドアデータの活用に活用されています。
◆位置情報、分析、センサーフュージョン、IoTを活用して、屋内の知られざる情報を取得できる。
◆コアとなる屋内測位技術に加え、最近の補完的な技術の買収により、包括的な屋内インテリジェンスソリューションの開発に貢献している。
◆技術にとらわれないアーキテクチャによる拡張性の高いプラットフォームをもつ。
→いろいろ難しいこと書いてますが、見えないところも見えますよ、その方法としては、デバイスとかを追跡したりするんですよ、って感じです。
◆CEO:Nadir Ali
・インドアインテリジェンスおよび位置情報技術業界の第一人者。
・エンタープライズソフトウェア、ビジネスアナリティクス、情報技術の分野で20年以上の経験を持つ。
・Inpixon の役員として、120億ドル規模の屋内測位・データ分析業界に参入し、2021年までに230億ドル規模にまで成長させる。
インドアインテリジェンスの力を活用することで、私たちが構築した環境の中で世界を体験する方法を変えることができるだろう。
スマートフォンを真にスマートにするにはどうすればよいか、あるいは他の接続されたデバイスをどうすればよいかいつも考えています。デバイスに情報を求める必要はなく、ある場所から次の場所へと移動しながら、その場所の文脈に基づいて意味のある有益なコンテンツを提供してくれるはずだ。
また世界を移動する際には、ユーザーのニーズを予測し、安全と安心を提供することが必要である。その実現には、位置情報、コンテクスト情報、応用されたAIアナリティクスを組み合わせること実現する。
GPSが人々の生活を楽にするために与えた影響を考えれば、なぜその破壊力を屋内空間に持ち込んでこなかったのだろう、私にはそれが疑問で仕方がない。
なぜ「インドア」データが重要なのか。
ユーザーが屋外にいるときは、GPSを用いてブルードットで現在地を表示できますが、屋内になると難易度が急にあがります。
まず、GPSによる位置情報取得が難しくなります。そのため、ユーザーの位置を取得するに無数のセンサーが必要になります。同時に、データ量が非常に大きくなり、データ入力だけでなく、出力についても困難な状況になっています。
そこで解決策として、インドアインテリジェンスの一つである『インドアマッピング』が挙げられます。
『インドアマッピング』:
屋内空間のデジタルでインタラクティブな表現に変換するプロセス。
インドアマップは、ビジネスルール、ローカリゼーション、IoTを活用して、ユーザーが空間データを視覚化し、リアルタイムの屋内ロケーションインテリジェンスを作成できるようにします。
→屋内データを可視化できますよ、どんな動きしたかわかりますよ、ってことです。
インドアマッピングなどによって現在地を表示しながら道案内することで、道案内の正確さを向上させるだけでなく、人々がどんなルートを通ったか、どんな場所を訪れたか(個々の導線というより集計されたデータを通じて)、など利用者がどのように施設内を歩き回ったかを企業が理解するのにも役立ちます。
加えて、利用者の行動パターンを理解することで、施設オーナーなどが、行動パターンに合わせて計画・最適化できるようになります。
また利用者側のメリットとしても、
○スマホのアプリよりもWebサイトにナビゲートする方がはるかに簡単。
○Webツールがより直感的である。
○Webでのリアルタイムポジショニングナビゲーションが、新たな体験として喜んでもらうことも可能になる。
→このようなメリットに加えて、インドアマッピングを導入した施設では、導入前に比べて施設の利用者からの関与の度合いが遥かに高くなっていること、そして施設の利用者は、青い点の表示がない施設に比べてより長い時間滞在していることがわかっています。
マーケットは?
☑ インドアマッピングは建物内での顧客分析に限らず、セキュリティ対策や生産性向上、物の流通などにも活用できるため、将来的に非常にポテンシャルのある市場!
☑ 複数の調査会社が世界市場の売上高を数十億ドルと予測!
☑ 大規模で急成長し、十分なサービスを受けられない市場である。
※Indoor Positioning and Navigation
→ $56.6 B in 2027(CAGR:53.3%)
※Indoor Location
→ $17 B in 2025(CAGR:22.5%)
※LBS + RTLS
→ $39 B in 2025(CAGR:17%)
※Wi-Fi Analytics
→ $16.8 B in 2024(CAGR:26%)
どんなソリューションがあるの?
Inpixonのソリューションは大きく分けると次の4つです。
☑ Inpixonの特許技術により、データを取り込んで屋内地図と統合。
☑ ユーザーが屋内データを利用して実用的なインテリジェンスを作成可能。
☑ 屋内マッピングプラットフォームを使用して、位置情報を認識したマップを複数のプラットフォーム上のアプリに迅速かつ簡単に展開できる。
〈COVID-19対応向けアプリケーション〉
→こちらのスライドは特に「COVID-19」に特化したアプリケーションですね。このような技術は、アフターコロナでも「公衆衛生」分野でのニーズは十分に想定されると思います。
〈特許技術〉
大きく分類すると上記の5つの分野になります。
→米国では15件以上の登録特許と数件の出願中の特許、および米国外でも様々な国で特許出願をしています。
〈トラッキング技術〉
※超広帯域無線通信(UWB):
人や機器、資産の位置を正確に検出するために活用できる無線通信用の短距離RF技術です。BluetoothやWi-Fiなどと同様に、電波を介したデバイス間でのデータ送信を、周波数の「超広範囲」にわたって、短いナノ秒で行います。
→UWB対応機器(スマートフォンやセンサー・アンカーなど)は、他のスマートフォンや資産追跡タグなどの送信機器をピンポイント(50cm間隔)で特定し、その位置を正確に把握することが可能。(高い安全性と精度)
※Cellular:
高セキュリティ環境に不可欠な携帯電話検出機能。組織が脅威となるデバイスを特定し、電話禁止ゾーンを強化し、不正なネットワーク外デバイスの使用を特定するのに役立つ。
→こういった高精度の通信技術があるからこそ、インドアインティジェンスとして顧客を獲得できているようです。
ターゲット(顧客)は?
それでは、Inpixonの技術は具体的にどんな分野に活用されているのか見てみましょう。
〈Inpixonの応用例〉
- デバイス:ワイヤレス&IoT
- ピープル:来場者・従業員
- アセット:スタティック&ダイナミック
- 個人向け:ウェイファインディング、製品検索、アセットトラッキング
- 事業内容: セキュリティ、インテリジェンス、より良い体験
- 市場:トレンド分析、予測、市場ダイナミクス
→幅広い分野に活用できる技術ですね。^^
またそれを証明するかのように、顧客のジャンルも多様な感じです。
※ホワイトハウスやアメリカ防衛省などもリストアップされていますね…。パランティア($PLTA)などみたいに、政府を顧客にもつ銘柄って、タイミングさえ間違えなければ、個人的にはアンダーパフォームする可能性は低い印象があるんですよね…。
競合企業
(直接的な競合というよりは、類似した技術を紹介します)
Mappedin(屋内・インドア3D道案内ソリューション)
ショッピングモールなどの商業施設、駅・空港といった公共交通施設、病院などを管理・運営される顧客向けの屋内デジタルマップサービスを提供。
導入によって、次のようなメリットがあります。
- 施設内のフロアマップやナビゲーションをスマホ上に表示することができる
- テナントや設備の変更を即座にフロアマップに反映させることができる
- デジタルのフロアマップと経路案内を提供することができる
- 施設内のテナント検索に加え、テナントスペース内の商品棚まで可視化
Mappedin社のソリューションは、カナダや米国の大型ショッピングモールを始め、病院、大学キャンパス、空港、野球やラグビースタジアム、駅構内、地下街など、あらゆる屋内・施設内に広がっています。
さらに北米のみならず、ヨーロッパ、南米、オーストラリア、アジアなどどんどん導入エリアを拡大しています。
コロナ禍の中でもMappedinの採用が進んだのは、Mappedinの屋内インドア道案内システムがソーシャルディスタンスの維持や、顧客サービスレベルを下げることなく施設内の道案内や店舗案内の非対面・非接触・無人化を進めることができると評価されているからだとも言われています。
財務分析
〈業績Q3 2020〉
☑ Revenue:$2.55 million(△66%, YoY)
☑ Gross profit:$1.9 million(△66%, YoY)
☑ Gross margin:75%(△1%, YoY)
☑ Operating Expenses:研究開発費・販促費が YoYで2倍!
→そんなコロナ禍で何に投資したのか?個人的には、「アフターコロナを見据えた投資」だと思っています。
☑ Net Loss:▲$ 7.45 M(▲13.2%, YoY)
※まだ利益が出ていないことには注意が必要ですね。
所感
個人的にはめっちゃ欲しい企業です。
屋内データインテリジェンス、理解するのは大変でしたが、(半分くらいしか理解できていないかもしれませんが…笑)活用の幅や顧客の太さを見るに、今後の成長が大きく期待できる銘柄です。
またパランティア($PLTR)のように多くの政府系機関を顧客に持ち、建物内位置情報のデータ分析を請負うと説明してましたが、セキュリティツールとしての活用はポテンシャルが大きいと思ってます
ただ残念なことに、楽天証券では取り扱いがないんです…。
(マネックス証券などであれば、取り扱いがあるのかな?)
最近元気でよく上げていますね。TT
入れないのは悔しいですが、今後の動向もフォローしていきたいと思います。防衛にも使える技術、アメリカ政府が簡単に手放すとは思えないので。
まとめ
それでは今回の記事をまとめます。
- 政府とも取引があるインドアインティジェンス企業!
- インドアインテリジェンスは、セキュリティから物流まで様々なことに応用可!
- 高い成長率が期待されており、かつ競合が多くない市場!
- 楽天証券では取り扱いがない!涙
以上です!
イオンモールとかに導入されたら面白いな…。
それではまた。^^