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ZATTOMee! ~研究者の投資blog~

米国企業・業界を”ざっと見”するブログ。初めての方でも興味を持ってもらえるよう、5年後、10年後に少しでもいい生活ができるように勉強したことや実践したことを発信中!

【DOCU】~まだハンコ使ってるの?~【ZATTOMee!】

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どうも。(。・ω・。)

ひーくんです。

 

 

今日は「Docusign($DOCU)」について調べたので記事にします!

 

 

個人的には日本の「脱ハンコ」は良い動きだと思っており、今後ますます需要が出てきそうな電子署名サービスです。

『ただの』電子署名でもそれなりの価値はあると思いますが、 $DOCUのサービスは企業のデジタルトランスフォーメーションの核になりうるのではないかと、個人的には思っています!^^

 

 

それでは始めましょう!

 

 

 

 

 

DOCUってどんな会社?

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企業概要

電子署名ソリューション企業。

「世界中の企業と人々のビジネスを加速し、生活を簡素化する」というミッションを掲げ、「契約プロセス全体の自動化と接続」を目的としたソリューションを提供。

◆業務効率改善を一貫してサポート。「契約」業務は必要な業務が多く煩雑で、どうしても時間やコストがかかりがちである。

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DOCU:様々な業務が繋がっていないことで、時間やコストの無駄につながっている

電子署名業界でシェア75%と業界トップ!この業界のリーダー企業です。

 

 

ビジネスモデル

■ 契約フロー全体を抜本的に変えられるよう、各フローごとにソリューションを提案。契約プロセス全体を自動化して接続するクラウドベースのソリューションを作成。

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DOCU:transforming the entire agreement process

 

 

■ 主力商品は以下の4つ。

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DOCU:Key Products

 

■ ドキュメント作成、承認、アーカイブがセキュアな形でできる。さらに、承認をトリガーとしてクレジットカードへの支払いやその他社内システムとの自動連携もできる。

例)社内の予算管理プロセスで使う場合…

  1. 定型のフォーマットで予算申請の稟議を回す
  2. 承認された瞬間に、SAPなどのERP側で予算がコストセンタに配賦
  3. インターナルオーダーなど管理番号が設定
  4. 発注時にはその管理番号が記載される
など活躍できる場面がいっぱいあります!

 

 

■ 個人、中小企業、企業向けのプランを用意し、ユーザーごとに電子署名製品への課金を行っている。(みんな大好きサブスクです)

→既存の顧客に対しては、企業内でシートを追加したり、アップグレードすることで、アップセルを行うことができる。

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DOCU:各料金プラン

→『安い!?』と思いましたが、「Business Pro」はユーザー数3名までと限定付きのようですね。またドキュサインの管理単位である『エンベロープ』にはプラン毎に使用可能上限数があり、それを超えると追加料金が必要になります。(使い放題ではないってことですね)

 

 

■ 企業規模によっても販売経路が変わる。コスパがあまりよくない中小企業に対してはWEBチャネルによってアプローチしている。(これが粗利につながっている?)

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DOCU:Unique Go-To-Market strategy

 

 

■ 社内システムに食い込むと、顧客の切り替えコストがかなり高くなりそう。

※あくまでコロナ禍はこういったソリューション導入を促すトリガーに過ぎず、収束したからと言って『じゃあ一斉に紙と手書きのサイン・印鑑に戻ろう』となるとは思えない。むしろその利便性に顧客が気づいて、導入が不可避になってくるのでは?

→自社のシェアを守るのは容易になる。 

 

 

■ 取得済み特許数も50以上あり、業界2位と4位の会社よりかなり多い。

(3位:Adobe。色々な分野のパテントを持っているから比較不能

 

 

 

マーケット

◆DOCUがターゲットにしている市場のTAM:$50 billion

(署名関連:$25 billion、契約前~実行管理:$25 billion)

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DOCU:DOCUのRevenueとTAM

※FY2019 Revenue:$1453M、シェア75%というデータより、現在の市場規模は$1.9 billion(=1453M/0.75)と計算できる。

想定されているTAMが$50Bだとすると、この市場は理論上、最大で26倍(50/1.9)もの売上成長余地がある!

 

◆カテゴリそのものの市場浸透率が低い。

→シェア1位であることにあぐらをかいているのは危険。新規開拓の顧客をAdobeなどに持っていかれたらシェアなどすぐに逆転しうるので、今後も営業に投資して行くだろうし、早急な黒字化はあまり期待しない方が良さそう。

 

 

 

◆売上に占める割合は80%が米国,、残り20%が海外。顧客数も比例すると仮定すると、顧客数12.5万社 × 80% = 10万社がアメリカ国内の顧客。

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アメリカの企業数は424万社(うち中小企業:421.5万社)。市場浸透率は2.4%(= 10万社/424万社)であり、アメリカ国内はもちろん、インターナショナルの市場浸透率はまだ低い。

 

 

 

業績

2020Q4

☑ Billings:$534.9 million(△46%, YoY)

☑ Revenue:$430.9 million(△57%, YoY)

- Subscription:$410.2 million(△59%, YoY)←Revenueの9割以上!

- Professional services:$20.7 million(△23%, YoY)

☑ Non-GAAP Gross margin:80%(△1pt)

☑ EPS:-$0.38(▼$0.12)

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DOCU:CONDENSED CONSOLIDATED STATEMENTS OF OPERATIONS

 

☑ FCF margin:10%

→すでにキャッシュを稼げる体質になっているのは好感。

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DOCU:10% FCF margin

 

☑ 個人を含む総顧客数:89万件(CAGR:42%)、企業顧客:12.5万社(CAGR:54%)

※新規有料顧客の純増数がパンデミック前以来の低水準。また、総顧客数も第1四半期以降で最も少ない純増数となり、デジタル化の流れは依然として拡大しているものの、2020Q3のピークから減速している。

 

NDR:123%(△23%, YoY)

NDR(Net Doller Retention):同一カスタマーのみを対象とした売上成長率。(顧客単価がどれくらい大きくなったか?を示す指標を言い換えて問題ないかと。)

顧客のサブスクリプション契約のACV(平均契約金額)を前期及び今期の期末日で比較して算出する。

 → 同一企業内でのユーザー数増 and/or エンベロープ数の増加による効果か。顧客を一度開拓し、顧客のユーザー層に利便性が認識されるとかなり強い。(リピート顧客となるため、安定した収益が期待される!)

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DOCU:同一カスタマーのみを対象とした売上成長率を意味するNDRは順調に増加


株価 

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DOCU:直近5年の株価推移(Bloomberg

 →コロナショック(2020年3月)にも大きく下落することもなく右肩上がりを続け、2020年の1年間で株価は約3倍になっています。

2月の調整で株価を下げて以降大きな上昇はありませんが、今後の市場規模などを考えてみてもまだ上昇余地は大きいかと思います。

 

 

トピックス

随時更新予定。^^;

 

 

 

まとめ

 それでは今回の記事をまとめます!

 

POINT
  • 電子署名市場のトップシェアを持つリーダー企業!
  • 市場浸透率も低く、今後も拡大しそうなマーケット!
  • 利便性が高く、顧客の囲い込み+サブスクで確実な売上拡大!
  • 顧客数をどこまで伸ばしていけるかが大きな鍵になりそう!

 

以上です!

 

 

これうちの会社も導入したらいいのに…。」

稟議決済にどんだけ時間かかっているんですかね…。

 

 

 

それではまた。