【業界ざっと見!】アウトドアレジャー編【ZATTOMee!】
どうも。(。・ω・。)
ひーくんです。
今回は、「レジャー関連」業界をざっと見していきます。^^
COVID-19のパンデミックの影響で、レジャー産業は大きな痛手を受け、ビジネスはボロボロのイメージがありますが、そんな中でも経済回復に向けて期待される企業やコロナ禍でも業績を伸ばしてきた企業など様々だと思います。
今回取り上げる企業の業績はどうだったのでしょうか?業界の動向と合わせてみていきます。
それではさっそく始めましょう!
「レジャー関連」ってどんな業界?
「レジャー関連」の定義
レジャー関連としては、ゴルフ、マリンスポーツ、キャンプ、スキー、スノーモービルなど、幅広いアクティビティを指すものとしています。
COVID-19のパンデミックの影響で、レジャー産業は大きな痛手を受け、ビジネスはボロボロです。景気回復の期待だけで買われているという印象が強いセクターです。
ただし、レジャーの中でも「アウトドア」は全般的に密を避けて出来るアクティビティはコロナ禍においても需要があったのではないか、と予想できます。
パンデミックによる活動の制約の中でも可能なアクティビティはより強い需要があると考えていて、コロナで我慢していた需要が景気回復で一気に吹き出すことによる好調も期待できますし、景気回復は間違いなく追い風になっています。
レジャー関連企業をざっと見する
Invesco Dynamic Leisure and Entertainment ETF
Dynamic Leisure & Entertainment Intellidex指数に連動したETF。
※今回紹介していく「レジャー関連」そのもののETFではありませんが、参考にはなるかと思います。
→コロナで大きく株価を下げたものの、1年で以前の水準まで戻していますね。アフターコロナが意識され始めている2021年はより一層注目される業界なのではないでしょうか。
Callaway Golf Company($ELY)
企業概要
◆ゴルフクラブメーカー。中級から上級のゴルファー向けにチタン製のクラブを設計、開発、製造、販売。
◆米国における総合ブランド評価で第1位のクラブブランド。
マーケット
-パンデミックによってむしろゴルフブームが起きている。
→ソーシャルディスタンスを十分確保できるレクレーションであるためか?
-米国におけるゴルフ用品の小売売上高は、Q1としては過去最高、3四半期連続で記録的な売上高となった。(2020Q1比△72%、2019Q1比△49%)
ビジネスモデル
◆Callaway Golf(ゴルフクラブ)、Odyssey(パター)、OGIO(ゴルフバッグ)、TravisMathew(ゴルフウェア)、Jack Wolfskin(アパレル)などを展開。
◆Top Golf:『テクノロジー+エンターテインメント+飲食』のエンタメスポット。
◆売上構成 ゴルフ用品:62% アパレルその他:38% ※海外比率:54%(うち14%が日本)
◆TravisMathewの新規出店、デジタル成長への投資、韓国アパレル事業など新事業にも言及してる。
業績 2021Q1
☑ Revenue:$652 million(△47%, YoY)◎ ←vs $561 million
- Golf equipment:$377 million(△29%, YoY)
- Apparel and soft goods:$182 million(△21%, YoY)
-Topgolf:$93 million(△$93 million, YoY)
→ゴルフ用品の強い需要があり、その需要を予測以上に取り込めた?これらの事業は2019年通期(コロナ前)の水準を上回ると予想している。
☑ Gross profit mergin:16.7%(△4.3pt, YoY)
☑ Net income:$77 million(△148%, YoY)
☑ Ajusted EBITDA:$128 million(△113%, YoY)
☑ EPS:$0.62(△$0.32, YoY)◎ ←vs $0.13
株価
→コロナショック以降、大きな調整もなく右肩上がりで業績を伸ばしています。
また経済活動の再開によるペントアップデマンド(コロナで我慢していた需要が景気回復で一気に吹き出すこと)から、今後さらにゴルフ用品売上が上昇することが期待されますね。
トピックス
◆2021年3月にTop Golf(ゴルフの打ちっ放しとスポーツバー・レストランが一緒になったようなエンタテイメントスポットを経営する会社)を買収。
→ゴルフを手軽に楽しんでもらい、より多くのゴルファーを生み出して、クラブを買ってもらおうという戦略かな?
Brunswick Corporation($BC)
企業概要
◆アウトドアおよびインドアのレクリエ ーション用品メーカー。
スターンドライブ、船内外機式エンジンのほか、フィットネス、ビリヤード、ボーリングなどの設備機器を製造。プレジャーボートやフィッシングボートをはじめ、ハイパフォーマンスボートの製造も手掛ける。(2019年にマリンスポーツ専業に)
※ボーリングやビリヤードのメーカーとしての印象が強いですが、ボーリング・ビジネスは2015年までに売却し、フィットネス関連も2019年に売却し、今やマリンスポーツ(ボート)専業の会社です。
マーケット
◆マリンスポーツ、ボートは密にならないスポーツの一つとして、2020年にブームになっています。
◆ボート関連市場のTAMも非常に大きい。
- PROPULSION:$1.9 billion
- PARTS & ACCESSORIES:$1.5 billion
- BOATS:$1.3 billion
ビジネスモデル
◆ボート関連ブランドを展開。(海水用・フィッシング用途の船舶では高い評価を得ている。)
- Boston Whaler (海水用ボート)
- Sea Ray's(コネクテッドボート)
- LUND Boat(ラグジュアリボート)
- Mercury Marine(エンジン、主力商品)
日本でボートを買うよりは気軽に買える環境ではありますが、それでもボートを買ったり、維持管理するのはそれなりに贅沢な趣味ではあります。
◆Freedom Boat Club:月会費を払うことで、ボートに関連するトレーニングを受けたり、ボートを借りたりすることができる仕組みを提供。会員数はすでに38,000人。
※若年層・女性の会員数が多い。(初回購入者で見ると、業界全体に比べて平均3歳ほど若く、女性の割合が7%程度高い)
業績 2021Q1
☑ Revenue:$1.43 billion(△48%, YoY)◎ ←vs $1.21 billion
-Propulsion:$ 658(△47%, YoY)
-Parts & Accessories:$460 million(△52%, YoY)
-Boat:$420 million(△44%, YoY)43.9 %
☑ Gross profit mergin:17.0%(△5.3pt, YoY)
☑ Net income:$169 million(△149%, YoY)
☑ EPS:$2.24(△$1.38, YoY)◎ ←vs $1.46
FY2021ガイダンス ※上方修正!!
☑ Revenue:$5.4~5.6 billion(△28~32%, YoY)
☑ Gross profit mergin:△1.3~1.7pt, YoY
☑ EPS:$ 7.30~7.60(△%, YoY)
株価
→こちらも綺麗な右肩上がりの株価推移ですね。
トピックス
◆ブランズウィック・コーポレーションのブランドが「Boating Industry Magazine」誌のトッププロダクト賞を6つ受賞。
Winnebago Industries($WGO)
企業概要
◆キャンピングカー・メーカー。レジャー旅行や屋外レクリエーション活動に使用される自給自足型のレクリエーションビークルを製造する。キャンピングカー、旅行用トレーラー、フィフスホイール車両、輸送バスを手掛ける。北米で事業を展開。
◆自走式やSUV、ピックカップトラックなどで牽引タイプなど、様々なキャンピングカーを製造する。
マーケット
◆飛行機移動の旅行などが制限されている中で、キャンピングカーを使った旅行・キャンプは、密を避けてソーシャルディスタンスを確保してできるレジャーの一つ。
◆特に自走式ではなく、より気軽に出来る牽引するタイプのものは、相対的に安価に始められます。
ビジネスモデル
◆キャンピングカーなどアウトドアギアのブランドを様々展開する。
- WINNEBAGO:レクリエーション・ビークル
- GRAND DESIGN RV:五輪式トラベルトレーラー
- CHRIS-CRAFT:プレミアムボート
- NEWMAR:贅沢でモダンなモーターホーム
業績
☑ Revenue:$840 million(△34%, YoY)◎ ←vs $805 million
-Towable(牽引型):$ 439 million(△55%, YoY)
-Motorhome(自走型):$ 383 million(△18%, YoY)
☑ Gross profit mergin:18.6%(△5.9pt, YoY)
→需要が強く、価格決定力が会社側にあり、不必要なディスカウントが少ない
☑ Net income:$69 million(△300%, YoY)
☑ EPS:$2.12(△$1.55, YoY)◎ ←vs $1.41
☑ Q2末の受注残:YoYで△307%。
→ポストコロナにおいても、ロードキャンピングの増加傾向は続く?
株価
→昨年の夏以降は株価を下げていましたが、2021年に入ってからは堅調に株価を伸ばしています。
トピックス
◆ハビタット・フォー・ヒューマニティとの新たな全米パートナーシップを締結
→家族が一緒に思い出を作ることのできる "家 "と呼べる場所を提供。
Polaris Inc.($PII)
企業概要
◆自動車メーカー。オンロード・オフロード車両の設計・開発・製造。
◆スノーモービルや全地形対応車、自動二輪車、オールテライン・ビークル、ボートなどを製造・販売。
ビジネスモデル
◆以下のようなオフロード乗用車(ORV)やスノーモービルを展開。
◆各セグメントの粗利率も大きく改善している。
業績
☑ Revenue:$1,951 million(△39%, YoY)◎ ←vs $1,856 million
-Off-Road/Snowmobiles:$1,232 million(△50%, YoY)
-Motorcycles:$166 million(△31%, YoY)
-Global Adjacent Markets:$125 million(△27%, YoY)
-Aftermarket:$230 million(△14%, YoY)
-Boats:$199 million(△29%, YoY)
☑ Gross profit mergin:24.6%(△3.8pt, YoY)
→引き合いが強く、ディスカウントやセールスプロモーション費用が低減
☑ Net income:$146 million(△970%, YoY)
☑ EPS:$ 2.30(△%, YoY)◎ ←vs $1.59 billion
FY2021ガイダンス ※上方修正!!
☑ Revenue:$8.3~8.5 billion(△18~21%, YoY)
☑ EPS:$ 9.00~9.50
株価
→コロナ前の水準に戻したあと、半年ほど横横の推移が続いていましたが、2021年に入って大きく株価を伸ばしています。強い。
トピックス
◆世の中の電動化の流れを受けて、ハイパフォーマンス・電動ビークルの開発を進めている。(今年の後半に第一号が完成予定)
YETI Holdings($YETI)
企業概要
◆アウトドア向けのクーラーボックスやドリンクウェア(ランブラー、タンブラー、ボトラー、マグなど)を製造・販売。2018年上場。
◆デザイナー、マーケッター、小売、流通まで自社で行う。
◆その他にもアウトドア用品としてシートクッション、セキュリティケーブルロックとブラケット、ボトル、Tシャツ、キャップ、ギアケースなども。
◆YETIのブランドプロミス:卓越した性能と耐久性を発揮する。
→高性能な製品を一貫して提供することで、米国、カナダ、オーストラリアなどでアウトドア愛好家から熱心なブランドロイヤリストの支持を獲得。
マーケット
◆コロナ禍によって需要が増加し、成長に弾みがついている。
① アウトドアのアクティビティが増加
② ロードトリップ(自動車での旅行)が増加
→ロードトリップではドリンクをウェアに入れて携行する。
ビジネスモデル
◆「Drinkware」(ランブラー、タンブラー、ボトラー、マグ)と「Coolers & Equipment」(アウトドア用クーラーボックスなど)で売上のほとんどを占める。
◆毎年買うような製品ではない = 買いたくなる施策を。
- バックパック、ダッフル、ラゲージなどの新コレクションを発売して、顧客の購買意欲を刺激(「Crossroads® bags」「Aquifer Blue」「Prickly Pear Pink」「Granite Gray」)
- カスタマイズや限定版の製品を販売し、新規およびリピート購入を促進
-
ドリンクウェアなど商品ラインアップを拡大
- アウトドア仕様のウォータープルーフのバックパックなどの関連性が比較的高いものを展開
◆SNSへの露出も積極的におこなっており、アウトドア業界ではトップクラスのInstagramフォロワーを有する。(日本だとColumbiaなどの方が有名でしょうか)
◆国際的に拡大していく方針である。
- 2021Q1の海外売上高:YoY△146%。←売上高の 9%(2020Q1:6%)
- ドイツ、フランス、イタリア、オランダ、アイルランド 欧州/英国の卸売りを拡大
- 現地語版eコマースサイトを新設。(今夏にモバイル対応のeコマースサイトをリリース予定)
- グローバルなデジタル、eコマース、モバイルのトレンドを活用
- インフルエンサーを通じたグローバルブランドの推進
業績
☑ Revenue:$248 million(△42%, YoY)◎ ←vs $218 million
-Coolers & Equipment:$93 million(△57%,YoY)
-Drinkware:$149 million(△32%, YoY)
☑ Gross profit mergin:58.6%(△5.3pt, YoY)
☑ Net income:$33.3 million(△236%, YoY)
☑ EPS:$0.38 million(△$0.27, YoY)◎ ←vs $0.206
※FY2021ガイダンス
☑ Revenue:$1.31~1.33 billion(△20~22%, YoY)
☑ Gross profit mergin:20.5%(△0pt, YoY)
☑ EPS:$2.28~2.32(△$0.41~0.45, YoY)
株価
→2018年上場以来、堅実に株価を上げてきています。今回あげたレジャー関連の中でも、Twitterで比較的見る銘柄かな、と感じています。
トピックス
◆Fast Company社の「2021年の最も革新的なブランディング企業10社」に選出。
まとめ
それでは今回の記事をまとめます!
以上です!
経済回復が期待されていますが、このまま素直に回復していくのでしょうか。アメリカなどは早いかもしれませんが、日本や欧州の一部など、ワクチン普及が進んでいない国々もある以上、例えば事業ポートフォリオに占める海外事業の割合が大きい企業等はすぐすぐ業績が上向くわけではないのかもしれません。
なんにせよ、早く収束することを願うばかりです。みなさんも、コロナワクチンは早めに打ちましょう!
それではまた。