【DAC】Danaos Corporation ~コンテナオーナー、ボロ儲けか?~【ZATTOMee!】
どうも。(。・ω・。)
ひーくんです。
今回はいま注目されている海運企業のひとつ、「Danaos Corporation($DAC)」の決算が発表されたので記事にまとめています。
最近取り上げられることが多くなった海運銘柄、$DACはどうだったのでしょうか。
それではさっそく始めましょう!
Danaos Corporation($DAC)ってどんな会社?
企業概要
◆コンテナ船を所有し、輸送会社に船舶を貸すオーナー企業。
◆長距離コンテナ貿易量の60%を占める。
◆世界有数の定期船会社との長期定期船契約を結んでいる。
◆マネジメントプラクティス・パフォーマンスと安全・品質パフォーマンス
→ほぼ全ての指標において、Danaosはベンチマーク平均を上回る。
◆IMOの2030年炭素強度目標を11年前倒しで達成。(2019年のトンマイルあたりのCO2排出量を2008年と比較して41.5%削減)
ビジネスモデル
◆船舶をチャーターして収益を上げる。その多様な需要に応えるために、様々なサイズの船舶を保有しています。
◆WAVESデータ分析プラットフォームを開発
→船舶で生成されたデータを活用。効果的な船舶管理システムを導入することで、これらのコストの管理が容易になるため、優れた船舶管理ソフトや乗組員管理ソフトが重要な要素となります。
◆チャーターは最大で2028年まで延長されており、残りの契約チャーター期間は平均で3.1年残っている。今後12ヶ月間のチャーターカバレッジは94%と稼働率は比較的高い?
マーケット
◆海運業界の指数として用いられている「バルチック海運指数(BDI)」はコロナショック以降、大きく上昇し、高値圏で推移しています。しかも株価が下落基調に入った3月以降でも堅調に推移しています。
※バルチック海運指数
海運会社やブローカーなどから鉄鉱石・石炭・穀物といった乾貨物(ドライカーゴ)を運搬する外航不定期船の運賃を聞き取り、結果を取りまとめて同指数を算出する。(1985年のマーケットを1000として算定)
同指数は以下の3要素から成り立つ。
→この指数はあくまで「バルク船の運賃のみ」を指数化したものであり、海運全体の市況を表したものでないということは最大限の注意が必要です。
◆新造船の発注量が歴史的に少なく、遊休船の削減が続いており、直近の定期傭船料の上昇につながっている。
◆コンテナ需要が非常に旺盛で、世界的にコンテナが不足しているというニュースが相次いでいます。(コンテナは、一般貨物、つまり日用品など消費者に届くものを運ぶケースがほとんどです。)
→取引量成長率(■)は、2021年には6.9%にものぼると予測されており、2020年の減少(▼1.9%)から見ても強い需要が伺えます。
☑ 商品在庫補充の需要に加え、通常は旅客便を使って商品を空輸する企業が減便によりコンテナ船の利用を増やしていることが運賃の上昇につながっている。
☑ コロナ対策のロックダウンによる物流の混乱でコンテナの世界での分布が不均等になっている。
☑ コンテナ船運賃は今年いっぱい高止まりすると見込まれていたが、主要経済国でのコロナを巡る状況の変化で2021年に入っても高水準で推移している。
→コロナ感染状況が悪化し、ロックダウンが強化され、景気の落ち込みが深刻になれば、消費者は支出を削減してコンテナ輸送の需要が減る?
逆に言うと、「コロナが収束に向かう限りこの流れは簡単には収束せず、コンテナ不足は継続するのでは?」という仮説を立てています。DACのプレゼン資料でも、「2021年上半期のコンテナ貿易の大幅な回復は継続し、コンテナ船の需要を支えるだろう」と言っています。
◆パナマックスサイズのチャーターの最高値を更新。
・MaerskはV Ships Hamburgが所有する4,600TEUのクラシックパナマックス3隻を$ 35,000/日でチャーターすることを決定。(2005年1月以来の高値更新)
※後述するDACの決算資料では同サイズの傭船料は$21,000〜30,000/日。
・最新のコンテナ船定期傭船評価指数(ConTex)によると、4,250TEU船の定期傭船料は前年同期比で約150%上昇。
・「コンテナ船の傭船料は、供給が逼迫し、短期的には弱まることのない強い需要に直面している傭船市場において、限界に達している。」との声も。
→ここ数ヶ月、全てのサイズの箱船の傭船料が高騰。
※詳しくはこちらの記事もご覧ください。
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hideson-gifufufu.hatenablog.com
業績
2021Q1
☑ Revenues:$132.1 million (△24%, YoY)✖ ←vs $133.1 million
☑ Gross Profit margin:51.1% (△10.3pt, YoY)
☑ Adjusted EBITDA:$96.3 million(△34%, YoY)
☑ Net income:$296.8 million(△900%, YoY)
※保有株式($ZIM)の価値が爆上がりしたためかと。
☑ EPS:$14.47(△$13.30, YoY)
※Non-GAAP EPS:$2.83 ◎ ←vs $2.76
☑ Liner企業は記録的な利益を計上しており、非常に高い水準の傭船料でも複数年契約を結べるため収益性は引き続き高水準。
☑ チャーター期間が大幅に延長されたため、4,000TEU以上の船舶は非常に健全なレベルで4年以上の雇用を確保。
☑ 保有するZIM社の株式は現在$400 millionの価値がある。
株価
→こうやってみると、コロナ相場での海運(DAC)の強さがよくわかってもらえると思います。決算ややつまづきましたが、株価はプレマーケットまでは反応していないようです。今晩の動きに注目です。
トピックス
◆タイムラインでおっしゃっている方もいらっしゃいますが、チャーター料金(/年)が高騰している状態で契約していますが、この契約は2020年2-3月頃開始されたものが多いので、売上や利益に反映されてくるのは来期以降だと思います。
まとめ
それでは今回の記事をまとめます!
以上です!
今夜は海運が勝つことを願って、マッピング貼っておきます!
それではまた。