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ZATTOMee! ~研究者の投資blog~

米国企業・業界を”ざっと見”するブログ。初めての方でも興味を持ってもらえるよう、5年後、10年後に少しでもいい生活ができるように勉強したことや実践したことを発信中!

【KMB】Kimberly-Clark ~紙おむつ、コロナ特需の終焉~【ZATTOMee!】

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どうも。(。・ω・。)

ひーくんです。

 

 

今回は日用品・おむつなどの消費財メーカー、「Kimberly-Clark($KMB)」に関する記事です。

 

※ちなみに理系出身の方ならご存知、「キムワイプ」も作っているメーカーです!

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日用品メーカーとしてコロナ禍で業績を伸ばしていたようですが、2021年の業績はどうだったんでしょうか。

 

それではさっそく始めましょう!

 

 

 

 

Kimberly-Clark($KMB)ってどんな会社?

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企業概要

◆創業149年の老舗消費財メーカー。ヘルスケアおよび衛生用品を世界各地で製造・販売する。主な製品は、おむつ、ティッシュペーパー、ペーパータオルなど。

◆世界中で製品を展開しており、何十億もの人々がKMB製品を手にとっている。(世界人口の25%が毎日KMB製品を使用している計算になるらしい)

◆コロナ禍では、手術衣、使い捨てマスクなどの衛生用品も展開した。

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◆巷でよく耳にする「連続増配銘柄」です。

(2020年時点で87年連続配当、49年連続増配です。)

 

ビジネスモデル

◆事業セグメントは3つ。

  • Personal Care:おむつ、女性用品
  • Consumer Tissueティッシュ、ペーパータオル
  • K-C Professional (KCP):バスルームティシュー、安全用品
※Revenue構成比はそれぞれ49%, 35%, 16%となっている(FY2020)

◆日用品の各種ブランドを展開しており、80カ国でシェアNo.1またはNo.2を占めている。(「Kleenex」とかは日本でも流通しているし、見たことある方も多いのでは?)

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Portfolio: Iconic Brands

 

◆「The Onvation Smart Restroom Solution」:

ディスペンサーの詰まりや製品の切れ、トイレの利用者の急増など、トイレの状況をリアルタイムに通知。また、デジタル管理ツールと分析機能を備えており、トラフィックパターンや製品の使用傾向を明らかにすることで、効率よく備品の手配も可能。

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KMB:The Onvation Smart Restroom Solution

 

マーケット

◆日用品各種のマーケットって意外と大きい。(消費財なので需要は尽きないのかな)

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KMB:Category Size and Relative Growth(+)

 

◆「衛生用品」のリーダーとして発展途上国新興国(D&E)にも積極的に進出。

これらの地域は全世界の出生数の90%以上を占めているため、特におむつなどの需要や市場の伸びが期待できる。

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KMB:D&E Markets

 

 

業績

☑ Revenue:$4.7 billion(▼5%, YoY)

北米でのオーガニック製品が軒並み売上減少。

-コンシューマープロダクツ:▼10%

-K-C Professional:▼8%

発展途上国および新興国(D&E)市場:▼1%

-先進国市場:▼14%

→COVID-19の発生によって消費者の在庫を支えるために出荷が増加したことの反動か。コロナ禍での日用品の買い貯め特需が収束していることがわかります。

☑ Gross margin:33.5%(▼2.2pt, YoY)

FY2020:37.0%なので、だいぶ下げてきていますね…。

☑ Net income:$ 584 million(▼12%, YoY)

☑ EPS:$1.72(▼$0.20, YoY)

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KMB:CONSOLIDATED INCOME STATEMENTS

 

 

 

原料となるパルプ材などの価格も高騰しており、原価価格の上昇が利益率を圧迫している面もあるようですね。コロナ禍の恩恵も、アフターコロナの反動も見事に反映された業績だと思います。

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KMB:コロナ前後の市場・業績イメージ(著者作成)



 

ちなみにFY2020の業績は好調でした。(まあここまでいきなり落ちるとは誰も予想できないでしょうから…。)

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KMB:Recent Financial Performance

 

 

株価

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KMB:直近5年の株価推移(Bloomberg

パンデミックで一度株価を大きく下げていますが、特需をうまく取り込んで株価を戻しています。しかし2021年に入ってからは、コロナの収束が意識され始めたせいか、業績を落としており、株価も上値が重くなっています。

 

トピックス

インドネシアのパーソナルケア市場のリーダーであるSoftex Indonesiaの買収を完了

kimberlyclark.gcs-web.com

 

 

◆このような日用品の特需が収束しつつある中で、女優 Jessica Albaが新しいベビーブランド「HONEST」を立ち上げ、近々IPOするようです。

jp.reuters.com

 

 

アフターコロナでどのように注目されるか楽しみですね。

別で記事にもしていますのでぜひご覧ください。

hideson-gifufufu.hatenablog.com

 

 

 

まとめ

それでは今回の記事をまとめます!

 

POINT
  • 日用品のコロナ特需は収束しつつある!
  • マーケット全体が落ちているだけなので、シェアが大きく落としていないのであれば今後も注視していくべき。
  • 特需などは急に減衰することがよくわかる事例。いつ頃株を手放すのか、という仮説は常に考えておく!
  • 個人的には「HONEST」にも期待!

 

以上でーす。

 

 

日用品などの消耗品への投資は難易度高いですね…。 

僕はスコッティが好きです。

 

 

それではまた。